NotWaxはどの位長持ちしますか?
シンタードベースの場合、冬だと少なくとも2日から3日効果が持続します。湿った、あるいは摩擦力のある雪の時で、一日持ちます。ポケットパック1個に約15-30日滑走するために必要なNotWaxが入っています。NotWaxは溶剤が用いられていないので、乾燥することはありません。NotWaxを使用することで"ドライアウト"と呼ばれている滑走面を磨耗から保護することができます。カーボングラファイトベースの場合、NotWaxは少なくとも2日間は効果を持続します。
値段の割りに容量が少ないと思うのですが。
NotWaxは、内容量15gで2,970円(税込)です。まず使用方法でもお伝えしていますが、最初に15gの1/3を付属のフェルトに染み込ませ、ベースをつくります。残りの10gで塗布をしていくと考えた場合、多く使用した場合に2滴でスキーワンペア分、4滴でスノーボード1台分に塗布できます。4滴で約1グラム位なので、最低でもボードで10回分は使用可能となります。最低でも1日はもちますので10日分となる訳です。(個人差や雪質の状況によりこの通りではありません)また、予めベースとして5g入れていますので、4~5日程度の+αが10日に追加できると考えられます。
では比較対象として、例えば50gの固形ワックスをホットワックスし1日もったとした場合。1回の使用量をスキーで10gボードで15gとして4~6日分にしかなりません。金額は安いものから高いものもあり、コストパフォーマンスは簡単に割り出すことは出来ませんが。。。
次にスプレーワックスの標準缶(220ml)で、1日もったとしてスキーで5日分、ボードで4日分にしかなりません。金額は大体1,200円(税込)位から多様にありますが、例えば1,000円としたらおおよそ3本は購入できますが、日数×3倍とするとスプレーワックスの方が割安に感じますが、実際にはスプレーワックスの効果は半日程度であり、また滑走性はNotWaxより確実に劣りますので、むしろNotWaxの方が長持ちし、早く滑る事を考えるとBest buyであると言えます。
ですので、決してコストパフォーマンス的には割高ではなく、むしろ安い位なのです。また持ち運びに便利という事で、極力小さくしていますし15gあれば、一般的には10〜15日程度は使用できるので、決して少ない容量ではないと考えられかと思います。
NotWaxはすべての雪温で効果を発揮しますか?
YES! NotWaxは低温(雪上気温ー10°C程度)でもホットワックスと同様の滑りをみせます。雪が高温で湿ってくるほどNotWaxはより速く滑走します。むしろ湿った雪の場合は、ホットワックスに比べNotWaxの方がより速く滑ります。
他のワックスの上にNotWaxを塗布することはできますか?
YES! 但し、フッ素含有タイプのワックスとの併用は避けてください。種類の異なるフッ素を併用することにより、NotWax本来のパフォーマンスが発揮できなくなります。他の純パラフィン系ワックスにてホットワックス(生塗りは推奨できません)を施し、スクレーピングした滑走面の上に、NotWaxを塗布します。
NotWaxを塗布した後にホットワックス掛けすることはできますか?
YES! 実際ホットワックスはNotWax処理していない場合よりも、処理してある滑走面により良く付着します。多くのレーサー達がレースワックス掛けの前に、NotWaxをベースワックスとして用いております。ワックスが無くなった後は、NotWax処理している方が、していないよりも格段に早く滑ることができ、更にソールの磨耗からも防いでくれます。但し、フッ素含有タイプのワックスとの併用は避けてください。種類の異なるフッ素を併用することにより、NotWax本来のパフォーマンスが発揮できなくなります。NotWaxを塗布後、滑走面を上にした形で出来る限り長い時間保管してください。(3~5日程度を推奨)NotWaxがじっくりと滑走面内部に浸透していきます。その後、パラフィン系ワックスをホットワックスにて塗布します。

※NotWax塗布後の保管時間が短いと滑走面上にワックスが多く残り、ホットワックス時にワックスを弾く場合がございますのでご注意ください。
NotWaxはクロスカントリースキーに使用できますか?
YES! しかも、シンタードベースの場合、ベストの滑走性を発揮します。滑走性も向上し、スケーティングの時に効果を発揮します。NotWax処理された滑走面にKickerやClimingワックスを使用するとワックスがよく付着します。ワックスレススキーにも同様に、NotWaxは威力を発揮します。エクストリューテッドベース(HDPE)のワックスレススキーの場合、NotWaxを1日2度塗る必要がありますが滑走性と雪の付着を防止するため、すばらしい効果を発揮します。
NotWaxはテフロンスプレーのドライフィルムのようなものですか?
NO! ドライフィルム(PTFE)スプレーは、塗料のように滑走面に付着します。滑走面に染み込むことなく、後でワックス掛けを困難にするか不可能にしてしまいます。そして効果があるのはウェットスノーの時だけです。NotWaxは滑走面をふさぐことなく、逆にNotWax処理したベースの方が、ワックスより効果的に付着します。
NotWaxに何か問題点はありますか?
潜在的な問題があるとすれば、NotWaxを塗布した後、直ぐに、非常に低温のフレッシュパウダー(-23℃以下)に飛び出した場合でしょう。低温のフレッシュパウダーに飛び込む前に、余分なNotWaxをティッシュかペーパータオルで軽く拭き取る必要があります。やるべきことは、余分な液体を拭き取るだけです。更に、ドライパウダーでよりよい滑走性を得るには、滑走性をスムーズにしておくことが必要です。低温の雪では、滑走面に余分なハードワックス、高温用のワックス、あるいは余分なNotWaxの液体など柔らかものがあると滑走性を悪くしてしまいます。
工場でワックス掛けされているから、新たなワックス掛けは不要ですか?
メーカーが製品にワックス掛けするのは、ショップで見栄えをよくするのと、油やよごれが付着するのを防止するためです。ほとんどのメーカーが使用しているワックスは、滑走するためのものではありません。バフ掛けした後、単にワックスを塗っただけで、ホットワックスはしておりません。工場でスキーやスノーボードに塗られたワックスは、すべてゲレンデでは20分で消滅してしまいます。チューンアップショップでは、通常、工場で塗られたワックスや汚れを落としてから、滑走用ワックス掛けをします。
シーズン初めに手入れをした時ワックス掛けをしました。それで充分ですか?
それでは不充分なだけでなく、何の役にも立ちません。最高のホットワックスでも約2日で効果がなくなってしまいます。その後は、何も処理していない滑走面で滑っていることになります。
気温が低くなると滑らなくなってしまいます。ワックスが悪いのでしょうか?
一般的に低温、ドライな雪は暖かい湿った雪よりも滑りがわるくなります。最高のワックスを施していたとしても-18℃の場合、-2℃の時に比べ50%のスピードしかでません。理由は簡単で、低温の雪の場合、滑走性を引き出す水分が少ないからです。水の代わりに鋭い雪の結晶の上を滑走していることになります。そのため、低温の雪で最高の滑走面は、滑らかで硬いことが必須の条件です。ワックスや余分なNotWaxなどの柔らかいマテリアルが滑走面に付着しているとスピードが低下します。余分なNotWaxをティッシュかペーパータオルで拭き取れば、低温の雪でもNotWaxは滑ります。また、NotWaxを低温用ワックスと併用する(Felix Process)と、低温のドライパウダーでも、湿雪と同様の滑走性を発揮してくれます。
少量のNotWaxで効果があるなら、大量に塗布すれば更に効果がでますか?
ワックスは数ミクロンの厚さに塗られた時にだけ最高の性能を発揮します。余分に塗っても無駄であるだけでなく、滑走スピードも落ちてしまいます。NotWaxはこの点でも優れております。ベースが吸収する分だけ塗ることができます。余分に塗ると、アプリケーターに戻ります。
シーズンオフ、ワックス掛けしておくとドライアウトが防止できますか?
オイルや汚れが付着するのを防ぐために、ワックスかNotWaxを使用してください。もしも次のシーズンが始まる前にドライアウトのように見えたとしたら、それは保管する前に毛羽立ちをすべて落とさなかったことが原因です。いくつかのワックスは、オイルを使用しているために乾燥し、白いかすが滑走面に残り擦り減った「ドライベース」のように見えるときがあります。夏季保管するベストの方法は、完全にチューンアップした後、NotWaxを塗って、密閉されたプラスチックに入れ、ネズミにかじられない、乾燥した、高温にならない場所に置いておくことです。
NotWaxは「C8/PFOAを含むフッ素系ワックス」は含まれていますか?
NotWaxはPFPEを主成分としており、PTFEやC8/PFOAを含むフッ素系ワックスは含まれません。
FISやSAJの公認大会においてはフッ素成分を含むワックスに制限がかけられておりますが、一般でのご使用は問題無く、全てのスキー場でご利用いただけます。